自閉傾向のある子どもで、水が大好きな子って多いですよね。
水遊びをすると止まらない。
水道を出しっぱなしで遊んでいる。
水辺や水槽をみるとどんどん近づいていく。
キラキラするガラスとか鏡が好きな子います。
市川拓司著『ぼくが発達障害だからできたこと』の著書の中で、

- 作者:市川拓司
- 発売日: 2016/06/13
- メディア: 新書
あと水も好き。綺麗な水を見ているだけで幸せな気分になる。家中水槽だらけ。
この「綺麗な水が好き」っていうのも、生存するための本能と関わっていそう。とくにサバンナに出て
からは水は貴重だったはずだから、澄んだ流れを見ると、それだけで興奮してしまう。
ぼくはキラキラ輝くもの - ガラスとか鏡とか、良く磨かれた金属とか -も大好きなんだけど、こ
れは水を連想させるからなんじゃないかな?って思ったりもします。遠くからキラキラ輝くものが見え
たら、大昔だったら、それは水の可能性が高い。
と、書いています。
私たちは、『水にこだわり過ぎるこの子がおかしい』って思ったりしますが、
ひょっとしたら、おかしいのは、私たちかも知れません。
人は、水がないと生きていけないのに、水を見ても感激しない。
それが、自然としては、とても間違っていることなのかも知れません。
その逆にトイレの水を流すのが凄く嫌いな子がいます。
イヤだから流さなかったり、
怖がって逃げたりする子もいます。
最初は、私も、
「これは『トイレの音だ』って思って、慣れないものかなぁ?不思議だな・・・。」
って思って、じーーーーーーーーっとトイレを流す音に何度も何度も何度も
耳を澄ましていたんですね。
すると、急に『怖い!』っていう感じが沸き上がってきたんです。
理屈ではない感情です。
水が不自然な力によって一気に流されて行く音。
この音が自然界にあったとしたら・・・・。
川の氾濫?とにかく早く逃げなきゃ!!!
っていう、そういう音ですよね。
自然の音に鈍感になっている私たち。
川の異変に真っ先に気付いて危険を知らせてくれるのは、この子たちに違いない。
蛇口をひねれば水が出ると思い込んでいる私たち。
水道が止まってしまったら、
一番に綺麗な水の場所を教えてくれるのは、この子たちかも知れない。
どちらが間違っているかとは、言いにくい問題です。